新人間裁判 いよいよ最終章へ
【判決公判はわずか3分】
4月18日、広島高裁で広島生活保護裁判の判決が言い渡されました。この日14時30分ちょうどに開廷され、裁判長が小さな声で「判決を申しわたします。被告の上告を却下する」これを耳にして思わず「勝った」と小さく声を出し、音のでないように一人手をたたいた。やがて小さなざわめきが傍聴席に広がりました。すると裁判長が「閉廷します」と宣言。この日の判決公判は約3分で終了しました。
【喜びに沸く報告集会】
会場を弁護士会館に移し、報告集会が開かれました。百名近い参加者で会場は喜びに包まれました。弁護団長の津村健太郎氏は、あいさつで判決言い渡しの瞬間を臨場感いっぱいに報告し、いっそう勝利した喜びを実感した瞬間でした。
【判決の要点評価】
つづいて、弁護団の石井事務局長は以下のように報告しました。「4月18広島高等裁判所第4部(河田泰常裁判長)は、広島県内の生活保護利用者63名(提訴時)が広島市ほか4自治体(判決時)を被告として提訴した裁判の控訴審において、訴えを認めた一審広島地裁判決を支持し、生活保護基準引下処分を違法として取り消す原告側勝訴判決を言い渡しました。」
今日の広島高裁の判決を含め、これまで、全国の高等裁判所で言い渡された11の判決のうち、2025年3月28日東京高裁(さいたま訴訟)等に次ぐ、7例目の高裁勝訴判決となります。
高等裁判所でも連続して原告勝訴判決が言い渡されたことで、受給者側勝利の流れは、もはや確定的であるといえます。本判決は、一審よりさらに踏み込んで、「デフレ調整」についての判断を示しています。5月は最高裁でも頑張りましょう。
【勝訴判決をみんなとともに勝ち取った原告の勝利と喜びを語る声】4月18日高裁判決が行われました。勝訴判決が出され嬉しく涙が出ました。勝ちたいと思い法廷に入り勝訴判決が出ます様にと、裁判官を見ながら願っていました。すると、法廷内に動きが有り、やった!勝ったのだと分かり、拳を握りしめ外ヘ出て支援者の方と抱き会って喜び合いました。報告集会でも弁護団の方々が、判決の内容が一審以上に良い判決だと笑顔で話され、とても嬉しかったです。皆様方に本当に心からの感謝の気持ちでいっぱいです。次はいよいよ最高裁ヘ進むのだ、いっそう頑張らなくてはと心新たにしています。法廷の外ヘ出ると、ハナミズキの花も嬉しそうに空を見上げ、ばんざーいと言っている様に見え、ありがとうねと、思わず心でつぶやきました。とてもとても嬉しい涙の日でした。(原告のNさん)
安佐南区生健会ニュース「生きる」より
